ニューヨークで活躍

ニューヨークを拠点にファッションフォトグラファーとして活躍したライター氏。ELLEヴォーグなど有名なファッション誌に掲載されていたので、氏の写真を目にしたことのある方もの多いのではないでしょうか。

ソール・ライターとは

写真家ソール・ライター(1923-2013)。 1950年代からニューヨークで第一線のファッション写真家として活躍し、1980年代に商業写真から退いた後、世間から突如姿を消しました。ほとんど知られていなかった写真家の展覧会がこれほどの反響を巻き起こした背景には、画家として出発し、天性の色彩感覚によって「カラー写真のパイオニア」と呼ばれた個性と才能がありました。約8万点のカラー写真をはじめとする作品の大半を整理することなく世を去った写真家の「発掘作業」は今もなお、現在進行形で続けられています。 

Bunkamura ソール・ライター展より

写真が苦手

写真好きの親戚の影響で、写真を写すことも写ることも苦手に育った僕ですが、写真集を見るのは好きでした。

見たこともない世界が広がる写真集。

「はい、こっち向いて!」

「笑わんば」

「写すよ、ハイチーズ!」

そこには、ぎこちないポーズとひきつった笑顔ではなく、狙い計算され尽くした構図にハプニングというスパイスを加えた写真。偶然を類稀なセンスで切り取った写真が収められていました。

フォトグラファーたちの名前など気にも止めず、がむしゃらに写真とその先にある世界を見、どのように撮影したのかを想像していた中高生の頃。

その中でも印象的だったのが氏の写真でした。

写真展

2月。

ソール・ライター氏の写真展がBunkamura ザ・ミュージアムで開催されていることをNHKで知り、ぜひ見に行きたいと3月上旬の予定を調整。

そんな矢先に、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、2月28日以降の全日程の中止が発表されました。

こればかりは仕方ないのですが、幸いにも写真展の図録が発売されていたので注文。

写真集『永遠のソール・ライター』

今日届きました。

ソールライター 1

世界初公開を含む豊富なスナップ写真群と、セルフポートレート、最愛の妹や女性のポートレートを収録。ライターが暮らしたニューヨークの街並みへの優しい視線、身近な人に向ける親密なまなざしを、作品を通して感じることができる写真集。

ページをめくる度にドキドキさせてくれる写真集には、氏の語録も掲載されています。

その中でも特に気になった言葉。

「私の好きな写真は 何も写っていないように見えて 片隅で謎が起きている写真だ。」

仕事がら商業写真ばかりを写している僕。
いつかそんな写真が写せるようになりたいものです。